商号や製品名・サービス名で商標を取得する必要があると思います。ここでは国内の商標検索について解説します。
国内商標検索の手順
特許情報プラットフォームを開き、商標を検索していきます。
今回は2つの検索方法を紹介します。
- 簡易検索を使用する
- 呼称(類似検索)を使用する
今回は例として、「XYLITOL」という名前のソフトウェアの商標を想定して説明していきます。
ソフトウェアの販売の場合、出願する区分は第9類になります。
簡易検索
まずは「自社の商品名の商標はすでに登録されているか」「商標登録する名称候補を探したい」といった場合は簡易検索でかまいません。
トップページの簡易検索BOXから、「商標」を選択して検索していきます。
「XYLITOL」と入力すると、以下のように20件超が商標として検索されました。
さて、上の検索結果の区分別をみると、第9類での登録はないようです。
当然ですが、おなじみのガムのキシリトールは商標登録されています。
注目して確認してほしい項目は下記の4つです。
- 商標見本
- 呼称(参考情報)
- 区分
- ステータス
商標見本
商標見本が文字のみの場合は文字商標で、図形(マーク)の場合は図形商標になります。上記例ですと、No.1は文字商標で、No.2~No.6までが図形商標です。
呼称
類似する呼称含め、商標の呼称が書いてあります。
区分
No.1のロッテの「XYLITOL」は第30類のお菓子で登録されており、商標権は存続しています。No.2~No.6のフィンランドのダニスコ社は、甘味料・歯磨き粉・飲料・薬剤・菓子の幅広い分野で図形商標を登録しています。
これは特殊な例ですが、第30類のように同じ区分でも登録できることもあります。
ステータス
「存続」となっているものがいまも権利登録されているものです。
登録されている「XYLITOL」の文字商標の分類に自社の商品分類が一致・類似していると判断されないか詳細を確認します。類似している場合は違う区分でも登録不可能です。文字商標はロッテ社とVITA社の登録が1件ずつあったので、2件とも確認します。
登録番号をクリックすると詳細を確認できます。
一番下に書いてある指定商品・指定役務と5桁の類似群コードを確認します。ロッテ社はお菓子系商品で30A01、VITA社の商標はたばこ系商品で27B01と27C01を指定しています。
これを特許庁の類似商品役務審査基準で検索をすると、ソフトウェアとはまったく関係ないことがわかるので、「XYLITOL」という名前のソフトウェアは商標権を侵害しておらず、商標も登録できる可能性が高いといえます。
呼称(類似検索)
呼称(類似検索)では似ている紛らわしい名称などを検索できるため、商標名の候補が決まって出願を検討している際はこちらで確認することをお勧めします。
トップページのタブから「商標」-「商標検索」を選択する。
商標(マーク)の検索項目を「呼称(類似検索)」に変更し、キーワードに「キシリトール」を入力します。(キーワードは、ひらがなかカタカナのみ)
検索結果の件数は増えて、「キシリクール」「ギシリトール」「キシリトップ」などの商標が追加されました。
ですが、第9類での登録はない(紛らわしい商品もない)ので、商標(ブランド)としても問題なく使用できることが確認できました。